合格祈願のやり方は決まってるの?
日々の暮らしの中にいくつものマナーがある様に、お参りにも仕来りや作法があります。
合格祈願という人生にかかわる大切なお参りは、きちんとマナーを守り、その姿をしっかりと神様や仏様に見ていただき、幸運を引きよせましょう。
合格祈願におすすめの日はあるの?
合格祈願という大切なお参りの場合、日取りが気になる方も多いことと思われます。
ここからは、おすすめの日取りや時間帯について解説します。
合格祈願に行く時期
合格祈願に行く時期に明確な決まりはありません。年内であっても年明けであっても、行きやすいタイミングで大丈夫です。
ただし、お参りの際に「〇〇に合格しますように」とハッキリお願いできるように、志望校が決まってから行くようにしましょう。
合格祈願におすすめの日取り
日本では縁起を担いで「大安」や「先勝」を選ぶ方が多いようですが、厳密には関係ありません。そのため、どうしても都合がつかなくて「仏滅」に行ったとしても、大丈夫です。
合格祈願に行く時間帯
お参りの時間に明確な決まりはありませんが、合格祈願の場合、午前中のお参りをおすすめします。
その理由は、神社では太陽が昇っているときのお参りが良いとされているからです。太陽が上へ上へと進んでいる間、一番高く昇りきる前の午前中にお参りするよう心がけましょう。
また、日取りで「先勝」を選ばれた方は、「先勝」は何事も急いだほうが良いとされている日のため午前中が吉とされており、午後2時~6時までは凶とされていますので、二重の意味で、午前中に行かれることをおすすめします。
合格祈願のやり方はお寺と神社では違ってるの?
合格祈願はお寺でも神社でもできますが、作法が少し違っています。
神社は神様をお祀りしている神道であり、お寺は仏様をお祀りしている仏教です。お参りの仕方にもそれぞれの仕来りがありますので、ここからは合格祈願の参拝方法について、神社とお寺に分けて解説します。
神社の参拝の作法
基本的な、神社の参拝方法を解説します。
- 鳥居のくぐり方
鳥居は俗界と神様の領域の結界にあたります。神様の住まうところの入口にあたりますので、鳥居をくぐる際には姿勢を正して一礼をしてからくぐりましょう。 - 参道の進み方
参道は神様の通り道です。真ん中は神様が通りますので、参道を進むときは、道の中央を避け端の方をゆっくりと進みましょう。 - 手水舎での清め方
参拝の前に、手水舎で手と口を清めます。清める順番は、左手⇒右手⇒口⇒左手になります。
・手水舎に一礼します。
・右手で柄杓を取り、手水をすくい左手にかけます。
・左手に柄杓を持ち替え、手水をすくい右手にかけます。
・右手に柄杓を持ち替え、手水をすくい、左手の手のひらに水をため、水を口に含みます。
・音を立てずに軽くゆすぎ、左手で口を隠して水を静かにはき出します。
・口につけた左手を清めます。
・最後に柄杓を縦に持ち、柄杓の柄部分に水を流し、手が触れたところを洗い流します。
・柄杓を元の位置に戻し、手水舎に一礼をします。 - お参りの仕方
参拝の基本は「二礼二拍一礼」です。ただし、出雲大社、宇佐神宮、弥彦神社は、「二礼四拍手一礼」が古儀となっています。
・拝殿の前に立ち軽くお辞儀をします。
・鈴を音がでるようにきっちりとならします。
(鈴の音は邪気を払う意味があります)
・お賽銭をそっと入れます。金額はご自身の気持ちです。
(お供え物の意味です)
・2回、深くお辞儀をします。(二礼)
・胸の前で2回、左手に対して右手を少し下にずらして拍手をします。(二拍)
・ご自身の名前と住所を伝えます。
・もう一度両手を合わせてお祈りをし、手を下ろします。
・最後に1回、深くお辞儀をします。(一礼) - 鳥居の出方
鳥居をくぐって出た後、神様の住まう場所を振り返り、一礼をします。
お寺の参拝の作法
基本的な、お寺の参拝方法を解説します。
- 山門のくぐり方
山門は神社の鳥居と同じ、俗界と仏様の領域の結界にあたります。山門の前で仏様を敬う気持ちで一礼をし、敷居を踏まずにまたいでくぐります。 - 手水舎での清め方
基本的に神社と同じで、手と口を清めるところです。
詳細は、上記神社の「3.手水舎での清め方」をご参照ください。 - 梵鐘を撞く
お参りをする前に、鐘を撞く棒の撞木を2~3回振り、あまり強くしないように、振り子の力で撞きます。
自由に撞けるお寺であっても、梵鐘は必ずお参りの前に撞きましょう。お参りの後、お寺から出る時に撞く梵鐘は「出鐘」といい、死者を送るときの鐘になり縁起が悪いとされています。 - お参りの仕方
寺院でのお参りの時は、拍手はしません。また、身を清めるためのお線香がある場合は、お参りの前に焚かせていただきましょう。
・お賽銭をそっと入れます。金額はご自身の気持ちです。(お布施の意味です)
・胸の前で、心を込めて合掌します。
・一礼をします。 - 山門の出方
山門を出る前に、本堂に向かって一礼してから、山門をくぐります。
合格祈願はお礼参りも大切
合格祈願のお礼参りは、合格の喜びのあまり忘れてしまったり、新生活への準備でお参りしそびれてしまったりすることが多々あります。また、お礼参りの存在自体を知らない方も少なくありません。
しかし、合格祈願はお礼参りを済ませて完結するものです。きちんとお礼参りをして感謝の気持ちを伝えることは、運気を高めることにも繋がりますので、この機会にぜひ試してみてください。
ここからは、お礼参りの仕方について解説します。
お礼参りの仕方
お礼参りは、合格祈願をした寺院や神社に、1年以内に済ませるようにしましょう。
また、もしも第一志望校に合格できなかったとしても、受験を無事に乗り越えられた感謝の気持ちを伝えに行くことで、その後の運が開けるとされています。
参拝方法は、基本的に合格祈願と同じ手順で行います。
特にお礼をしたい場合
通常は、お守りをいただいた時と同程度のお賽銭を納めますが、第一希望に合格するなど、特別にお礼をしたい気持ちが強い際には、初穂料や絵馬、お神酒などを奉納します。
- 初穂料
初穂料は合格したお礼の気持ちを込めておさめるものですので、金額に決まりはありません。納めるお金がお札の場合は、紅白の蝶結びののし袋を使用し、表書きは「御礼」あるいは「初穂料」と記載し、社務所に渡します。 - 御礼絵馬
社務所で絵馬を授与していただき、絵の描かれていない面にお礼の言葉と住所・氏名・年齢を書きます。個人情報の部分は、住所の一部とイニシャルなどで問題ありません。 - お神酒
普通の日本酒を酒屋さんで買い、包装の際にのし紙をつけてもらい、社務所に奉納します。のし紙には、上部に「奉納」や「お供え」、下部にご自身の名前を書きます。
合格祈願で授与していただいたお守りを返納
合格祈願で授与していただいたお守りは、お礼参りの際に持参し、社務所に持って行きましょう。もしも初穂料や絵馬、お神酒などを奉納する場合は、一緒に渡して大丈夫です。