合格祈願は本人以外でも出来るの?古くからある「代参り」を解説

合格祈願は本人じゃなくても大丈夫?

受験生の方のご家族など、受験する本人以外の方が代わりに合格祈願に行くことを「代参り」、あるいは「代参」といいます。

「代参り」は、江戸時代から盛んに行われてきた伝統的な参拝法です。特に、今も昔も受験生は勉強で忙しいことから、「代参り」は合格祈願においてよく行われきたようです。

本人が参拝しないとご利益が無いのではと心配する方も多いことと思われますが、決してそんなことはありません。受験生にとって体調管理が気になる昨今、人混みの中に出かけるのは、それだけで危険が伴います。

代理の方であっても、本人の合格をしっかりとお祈りすればご利益はありますので、安心してお参りください。

古来「お守り」は、お参りに行けない人のものだった?

受験生に人気のお守りは、古来、お参りに来られない方に配るものだったことはご存じでしょうか。

そもそも、お寺や神社にお参りする習慣は、建立に携わった人々が口伝に、「お参りするとご利益があるらしいよ」と広めたためと考えられています。

しかし、お寺や神社は当初限られた場所にしかなく、昔は交通の便も悪かったため、お参りに行きたいと思っても簡単に行くことはできませんでした。そこで、お参りに行った方が神社やお寺から授与され、直接お参りに来られない方に配るために作られたのが、「お守り」です。

「代参り」は、「お守り」とともに生まれ、「お守り」とともに発展したのです。

「代参り」の際に気をつけたいこと

「代参り」という慣習が、古くからあることは分かったのですが、受験生の代わりのお参りには、何か特別なルールやマナーがあるのか、気になる方も多いことでしょう。

ここからは、「代参り」の際に気をつけたいことを解説します。

本人と代理の方の関係をしっかりお伝えする

合格祈願をする前に、祈願する方と、代わりに参拝に来た方との関係を、きちんと神さまや仏さまにお伝えすることが大切です。

1.自分と祈願する人の氏名を伝える

2.祈願する人との関係を伝える

3.祈願する人の住所・生年月日・年齢・受験校などを、具体的に伝える

これらの項目を文章にすると、下記のようになります。

「私は(祈願する方の氏名)の父の(代わりに参拝する方の氏名)です。(祈願する方の氏名)は、〇月〇日生まれの〇歳です。(祈願する方の住所)に住む娘の(祈願する方の氏名)が、〇月〇日に〇〇大学〇〇学部を受験します。(祈願する方の氏名)も一生懸命勉強していますので、どうかよろしくお守りください」

一番のポイントは、具体的にハッキリと祈願することです。

合格祈願以外のお願い事はしない

「代参り」の際には、合格祈願以外のお願いはひかえましょう。

せっかく来たのだからと、ご自身のことも願ってしまいたくなるかもしれませんが、あくまでも大切な方の合格祈願だけに集中することで、「代参り」という善行が神さまや仏さまへと届くことでしょう。

「代参り」はその日最初にする

代理で参拝する時は、「その日の最初にする」ことを心掛けましょう。

自宅を出て、まっすぐに神社やお寺に向かい、朝一番で合格を祈願し、用事や観光などは参拝の後にします。朝一番が難しい状況だとしても、少なくとも午前中にはお参りするようにしましょう。

神さまや仏さまへのご挨拶は、その日の最初にするという気持ちが大切です。

「御礼参り」はご本人がベスト!

合格祈願で忘れてはいけないのがお礼参りです。結果がどうであっても、お礼参りは忘れずにしましょう。

お礼参りは、一年以内であれば大丈夫ですので、出来る限りご本人が行くようにし、最初に「父の(代わりに参拝した方の氏名)が合格祈願に参りました(祈願した方の氏名)です」とお伝えします。

その後、結果に加えて「お守りいただきありがとうございました。これからも頑張ります!」とご報告することで、神さまも仏さまも、これからもきっとあなたを見守ってくださることでしょう。

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